治らない慢性的な頭痛、原因はストレスやホルモンかも?頭痛の種類と原因を解説
あたなは、こんな慢性的な頭痛に悩んではいませんか?
- 頭痛がずっと治らない
- 頭痛が日常的に起こっていて、頭痛がない状態の方が珍しい
- 疲れてくると頭痛がひどくなってきて動けなくなる
一口に頭痛と言っても「どこが痛むのか・どんな痛みなのか・どのくらい続くのか」など、頭痛にも様々な症状がありますよね。
今回は、頭痛の症状が出る箇所や痛みの質から、頭痛の種類と原因・対策についてご紹介します。
最も可能性が高いのは片頭痛と緊張性頭痛
慢性的な頭痛には、代表的なものが2つあります。
それが「片頭痛」と「緊張性頭痛」です。
頭痛に悩まされている人は、このどちらかである可能性が非常に高いと言われています。
15歳以上の日本人の、片頭痛と緊張性頭痛の罹患率は3割を超えており、非常にメジャーな病気です。
まずはこの2つの頭痛について、症状・原因・対策を見ていきましょう。
片頭痛
まずは、女性に多いと言われる「片頭痛」について見ていきましょう。
片頭痛は頭の片側にズキズキとした痛みが出る
片頭痛は、ズキズキと「脈が打っているような痛み」が特徴の頭痛です。
名前の通り、頭の左右どちらかだけに起こります。
片頭痛に伴って、人によっては、視野にギラギラした黒い星が現れる「閃輝暗点」や、臭いに敏感になる症状が現れることもあります。
片頭痛の原因はセロトニンとエストロゲン
片頭痛の痛みの原因は、「セロトニン」と「エストロゲン」です。
この2つのホルモンは、多くの場合女性の体にとってプラスの働きをしますが、一方で片頭痛を起こすホルモンでもあるのです。
セロトニン
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる、うつ病の予防・改善などに極めて有効なホルモンです。
セロトニンは通常はきちんとバランスをとっていますが、何かが原因でセロトニンが増えすぎてしまうと大変です。
セロトニンには血管を締め付ける効果があるからです。
セロトニンによって締め付けられた血管は「早く元に戻らなければ」と反発し、その時に炎症が起きて頭痛が発生するのです。
また、セロトニンは胃にも影響を与えるので、片頭痛が起きる時には、吐き気を併発する場合もあります。
エストロゲン
エストロゲンは、女性的な体つきを作り、生理などにも関わる女性ホルモンのひとつです。
セロトニンとは反対に、エストロゲンは量が落ち込む時に頭痛を引き起こします。
生理の周期にも影響されやすいので、
という人は、エストロゲンが原因かもしれませんね。片頭痛の時は動かず安静に
片頭痛の場合は動くと痛みがひどくなりますから、症状は辛い時は動かないようにして下さい。
薬としては、「トリプタン製剤」というものがあります。
セロトニンに働きかけて片頭痛をラクにしてくれる薬です。
市販の薬はあまり聞かないようです。
なお、症状がそれほど強く出ていない場合は、「非ステロイド抗炎症薬」などが使われます。
緊張性頭痛
続いて、「毎日のように頭痛がある」という人に多い「緊張性頭痛」についてご紹介します。
緊張性頭痛は後頭部に締め付けられるような痛みが出る
緊張性頭痛は、片頭痛に比べると「痛みが頻度が高く持続時間にばらつきがある」のが特徴です。
片頭痛は多くても週に2回、少ない人だと月に1回程度の頻度で起き、頭痛の持続時間は数時間から長い場合でも3日程度です。
対して、緊張型頭痛の場合、ほぼ毎日症状が出ることもあります。
痛みの持続時間にはバラつきがあり、30分程度で治まることもあれば1週間ずっと続くこともあります。
緊張性頭痛の痛みは、「締め付けられるような痛み」もしくは「重くのしかかってくるような痛み」と言われています。
特に後頭部に沈み込むような痛みが出ます。
ただ、痛みの度合は片頭痛よりも軽い場合が多いようです。
緊張性頭痛の原因は心身のストレス
緊張性頭痛は、神経がなんらかの理由で強い圧力を受けた時に起こります。
無理な姿勢が続いたり、精神的なストレスを受けることによって神経が緊張状態になり、頭痛を引き起こすのです。
緊張性頭痛は動くと緩和される
緊張型頭痛は、運動をすればラクになる可能性が高いのが特徴です。
体を動かすことで神経の緊張状態が緩和されるからですね。
安静にしていた方が良い片頭痛とは、この点が大きく違います。
主な薬は、片頭痛のところでも紹介した「非ステロイド性抗炎症薬」です。
また、ストレスが原因だと判断された場合は、うつ病に対する薬が出されることもあります。
怖い頭痛は他にもある
片頭痛・緊張性頭痛以外の頭痛もあります。
群発性頭痛
「群発性頭痛」はもんどりをうつ程の強い痛みを感じるもので、「自殺頭痛」などどいう別名もある程の頭痛です。
名前からも分かるように、群発性頭痛の痛みは極めて熾烈で強烈です。
頭を激しく突き刺されるような痛みが長時間続きます。
痛みから逃れたいあまり、頭をひどく打ち付けてしまう状態になることもあるほどです。
しかもこの症状は、場合によっては数か月に及ぶことも珍しくありません。
少し落ち着いたと思っても再発する可能性もあります。
群発性頭痛は、男性に多い頭痛で、女性がこの病気を患う可能性は3000人~7000人に1人程度ですが、男性は1000人に1人の割合です。
「群発性頭痛」の原因ははっきりしていませんが、血管が広がり、そこに炎症が起こることで頭痛が発症するのではないか、と考えられています。
この病気にかかると、お酒が飲めなくなります。
なぜならお酒を飲むと、確実に頭痛が起こるからです。
あまりの痛みに耐えかねて、
と死を選ぶ人すらいます。アルコールによる頭痛
その他に身近な頭痛としては、アルコールを飲んだ時に起こる頭痛があります。
これは、アルコールの分解に関係があります。
アルコールは体内で「アセトアルデヒド」という成分に変身します。
これは適量ならばきちんと処理されますが、処理しきれないものが残ってしまうと、頭痛を引き起こす原因になるのです。
お酒自体に脱水症状もあるため、この作用で脳細胞の水分が少なくなってしまって頭痛が起きることもあるそうです。
ただ、1度や2度飲みすぎただけならば、時間が経てばこの頭痛は回復します。
また、飲んでいる最中にチェイサーとして同量の水分を飲んだり、カフェインが含まれた飲み物を飲んだりすると良いと言われています。
チェイサーはアセトアルデヒドの濃度を薄められますし、カフェインが持つ利尿効果の手助けを借りて尿を出せば、その尿によってアセトアルデヒドを押しだすことができます。
また、肝臓の働きの手助けをしてくれる成分が含まれている食材をとるのも良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
慢性的な頭痛に悩んでいる人は、まずは片頭痛か緊張性頭痛の可能性を考えてみて下さい。
あるいは、片頭痛と緊張型頭痛、両方を併発している場合もあります。
いずれにせよ、頭痛には正しい対策が必要です。
我慢しないで、早めに病院に行きましょう。
Writer / 鍋谷萌子
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タグ:頭痛