話題の“タワマンカースト”は意外と身近な問題?マンション格差の実態とは
こんなふうに願う女性は多いものです。
実際のところ、多くの奥様方がタワーマンション、いわゆる“タワマン”に憧れて、結婚を機に購入を考えるようですね。
住宅ローンの金利が安いと言われている今、若い夫婦でも早い段階で住宅購入に踏み切る傾向にあります。
しかし、最近よく耳にする「タワマンカースト」「マンション格差」という言葉、ご存知でしょうか?
言葉は知っていても、ドラマの中や一部の富裕層だけの問題で、自分には無縁だと思っていませんか?
実は、「タワマンカースト」はどこにでも起こりうる話しなのです。
「タワマンカースト」のせいで、せっかく手に入れたマイホームで辛い生活を送ったり、幸せなはずの結婚生活に惨めさを感じている人がいるとか。
今回は、マンション住民の間で起こっている格差問題「タワマンカースト」の実態を探ってみました。
そもそも“タワマン”の定義ってなに?
タワーマンンションとは、どのようなマンションのことを言うのでしょうか。
野村不動産アーバンネットが運営する『ノムコム』のHPによれば、このように定義付けされています。
タワーマンションの定義
「タワーマンションとは、高さ60m以上、階数でおよそ20階建て以上の住居用建築物である」と考えてよいでしょう。
出典:nomu.com
正確な定義はなさそうですが、一般的にはタワーマンションといえばこのような基準を指すようです。
タワーマンションは入居の世帯数も多いため、整った居住設備はもとより、ハイスペックな共用施設も魅力のひとつ。
例えば共用のゲストルームやパーティスペース、プールやジム、俳優の福山雅治さんが被害にあったコンシェルジュなどのサービスも、最近のタワーマンションには欠かせないサービスとなっているようです。
都市部に住む人にとっては、憧れの住居なのです。
「タワマンカースト」ってどんなもの?
菅野美穂主演で放送されたドラマ『砂の砦〜知りすぎた隣人』(TBS系)では、タワーマンション内の複雑な人間関係が描かれ、第1話の放送から話題になりましたよね。
「スクールカースト」や「ママ友カースト」など一定のコミュニティの中でランク付けされる、いわゆる「カースト」。
「カースト」とは本来はヒンドゥー教の中の身分制度ですが、実社会にも似たような構図があるとして、面白おかしく揶揄されてきました。
しかし最近では、笑い事では無いシビアな問題になっているようです。
「タワマンカースト」とは、タワーマンションの高層階と下層階の間に起こる格差のこと。
タワーマンションでは高層階ほど購入価格が高額になるため、高層階の住人はそれだけで下層階・中層階の住民よりもお金持ちということになります。
この「誰も口には出さないけど歴然とした格差」が差別意識を生み、様々な人間関係トラブルを生み出しているのです。
一例を挙げてみましょう。
- 高層階の住人とエレベーターが一緒になるだけで惨めな思いをする
- 高層階に住む子供に我が子が笑われた
- 高層階の奥様に合わせて高級なランチ会に参加しなければならない
- 部屋から一歩外に出るだけでもおしゃれしなくてはいけない
他にも、「分譲か賃貸か」でさらにランクに差があったりと、同じ建物内で格差が生まれて揉め事の原因になってしまうのだとか。
「階が上なだけでしょ?」「関わらなければいい」と割り切れたらいいのですが、そう簡単にはいかないのが人間の心理というものですよね。
昔は「山手」「高台」、今は「高層階」がお金持ちの象徴
「タワマンカースト」という言葉は最近のものですが、実は今までにも似たような事例は起こっているのです。
そう、どこにでも。
一昔前のお金持ちの人は、山手や丘の上、高台に住むことが多かったですよね。
もちろんあえて駅前など好立地に住む人もいますが、山手・高台はお金持ちの象徴でした。
静かで環境のいい場所で広い敷地に一軒家を建てる。
車がないと不便な環境なので車を複数所有し、どこに行くにも車で出かける。
など、お金に余裕がある人だからこそできる暮らしがありましたよね。
今でも高級住宅街と呼ばれる地域に住む人たちの中には、ご近所同士の見栄の張り合いが後を絶ちません。
私立学校に子供を通わせたり、ママ友同士の交流、年に数回の海外旅行、高い車の購入など、昔からあったことですよね。
「タワマンカースト」は、それがマンションという同じ敷地内にたつ高層ビルになっただけのことなんです。
カースト問題は“タワマン”だけじゃない。マンション住民の本音
実は、カースト問題はタワーマンションだけでなく、一般のマンションでも起こっています。
賃貸にしろ分譲にしろ、どんなマンションでも高層階であればあるほど価格は高いのが一般的です。
団地や駅前のマンション地帯など階数が多い所では、必然的に「タワマンカースト」のようなランク付けが行われてしまいます。
保育園の送り迎えや毎日の買い物で顔を合わせるうちに知り合いになり、そのうち住んでいる場所や持ち物などのチェックが始まるのだとか。
そうして得た情報からランク分けが始まるのです。
マンション住人の声を聞いてみました。
- 2階に住んでいますが、14階の人と一緒になった時はさすがに気まずかった
(33歳主婦) - 12階に住んでいます。正直、3階とか4階の人と一緒になると、なんとなく優越感を感じます
(32歳事務職) - 同じマンションでも、階層が違うとなんとなく気軽に話しかけられない雰囲気がある。逆に同じような階層の人同士は仲良くしているように感じる
(30歳主婦)
“タワマン”ほどではないにせよ、やはり漠然とした格差を感じている人は多いようですね。
もちろんこのような環境ではないマンションもあるはず。
しかし、女性というのはなにかと人と比べてランクづけをしたくなる生き物です。
あなたの身近でも、気付けばカースト制度が生まれているかもしれません。
これから結婚して新しいマンションを購入しようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Writer / コマツマヨ
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