女性ミニマリストのワードローブから学ぶ、少ない服でおしゃれになる方法
あなたはクローゼットの前で、「着る服がない!」と思ったことはありませんか?
服を取っ替え引っ替え合わせても、ちっともコーディネートが決まらなかった経験はありませんか?
オシャレがうまくいかない原因は、
かもしれません。多すぎる服は、あなたに本当に似合う服を分からなくして、逆に「オシャレ感度」を下げてしまうのです。
「でも、オシャレでいる為には、たくさんの服が必要でしょ?」そう思われる方もいるかもしれませんね。
今回はそんな方のために、少ない服でオシャレになれるテクニックをご紹介します。
お手本となるのは、今話題の、女性ミニマリストのワードローブです。
シンプルライフの達人、女性ミニマリストとは?
なぜ、女性ミニマリストのワードローブがオシャレのお手本になるのか。
その理由を検証する前に、そもそも女性ミニマリストとはどういう人なのかを簡単にご紹介します。
今、日本は空前の「お片づけブーム」です。
“断捨離” や “シンプルライフ” という言葉がすっかり定着する中で現れた “ミニマリスト” と名乗る人たち。
メディアにも多く取り上げられており、皆さんも聞いたことがあると思います。
ミニマリストとは、簡単に言うと
のことです。ミニマリストには独身男性が最も多く、彼らは極限までモノを減らし、ストイックなまでに最小限主義を実行しています。
一方、女性のミニマリストはもう少しマイルドで、生活にある程度の潤いを残しつつ、シンプルライフを楽しむ傾向があるようです。
例えば、インテリアを例に挙げてみましょう。
画像出典:物を持たないミニマリスト
上の画像は、日本のミニマリストブームの火付け役となった、男性ミニマリスト肘さんの部屋です。
まるで、未入居のマンションの一室のようですよね。
ベッド兼ソファのマットレスにミニテーブル、最新のデジタルガジェットのみという徹底したミニマリズムです。
画像出典:ミニマリスト日和
一方こちらの上の画像は、女性ミニマリストおふみさんの部屋です。
おふみさんはご夫婦でミニマリスト生活をされていて、人気ブログ「ミニマリスト日和」は書籍にもなりました。
男性ミニマリスト肘さんの部屋と比べると、壁に手ぬぐいを額装したものが飾られていたり、観葉植物を置いたりと、インテリアを楽しんでいるように見えます。
このように、必要最小限のモノを選ぶ基準に、実利面だけではないソフトな感性も重視するのが女性ミニマリストです。
女性ミニマリストの服の数は、トータル20~30着
さて、いよいよファッションです。
「ミニマリストの服」と聞いてまず気になるのは、やはり「枚数」ではないでしょうか?
ライフスタイルによって必要最小限の服の数は違うので、「何着以下でないとミニマリストとは言えない」といった決まりはありません。
外に仕事に行く人、家で過ごす時間が長い人、小さな子供がいる人によって必要な服は人それぞれです。
個人差はありますが、全てのシーズンの服を合わせたトータルが、20~30着くらいが女性ミニマリストの平均値のようです。
その内訳はおおよそこのくらいです。
- トップス:10~15着
- ボトムス:5~7着
- アウター:3~5着
「少ないのは分かったけれど、これってオシャレなの?」と思われるかもしれませんね。女性としては、気になるところです。
60万部を超えるベストセラー「フランス人は10着しか服を持たない」をご存知ですか?
この本の中で、「フランスの一般的なクローゼットが、ハンガー10本程度しか掛けられない小さなものである」という事実が明らかになり、話題になりました。
それまで日本人は「オシャレなフランス人たちは皆、広いウォークインクローゼットに山のように服を持っているはずだ」と思い込んでいたのです。
世界一ファッショナブルなフランス人のクローゼットは小さく、ワードローブはミニマムでした。
“Oggi” や “SPUR”、“MORE” など多くのファッション誌を手がけるスタイリストの地曳いく子さんは著書で、『日本の女性は「バリエーションの呪い」にかけられている』と書いています。
バリエーションの呪いとは、「女子は、毎日違う格好をしなければいけない」という、恐ろしく、根強く、理不尽な思い込みのことです。
この「毎日違う格好をしなければ」という思い込みの最も悪いところは、コーディネートのバリエーションを増やそうとするあまり、微妙な服をワードローブに混ぜてしまうことです。
引用:地曳いく子「服を買うなら、捨てなさい」
ワードローブに紛れ込んだ「微妙な服」をうっかり着てしまった、そんな日に限ってバッタリ誰かに会ってしまうものです。
そんなリスクを冒してまで、毎日違う格好をする必要があるでしょうか?
要するに、「おしゃれな人」とは、「ダサいものを着ない人」のことです。
もはや似合わなくなったダサい服を手持ちから排除するだけで、誰でもおしゃれの底上げができます。
引用:地曳いく子「服を買うなら、捨てなさい」
まず、服を減らすことから始めましょう!
オシャレな大人女子のためのショッピングSNS「PARTE」のようなアプリでファッションセンスを磨くのもおすすめですよ。
服を減らすテクニック 1
まずは現状を把握する!
「あなたは今、服を何着持っていますか?それはどんな服ですか?」そう聞かれて、パッと答えられますか?
答えられた方は、おそらく無駄な服を持っていない方です。
服を減らす準備として、まず自分の服の棚卸しをしてみましょう。
服で一杯のクローゼットは、携帯電話のアドレス帳のようなもの。
長い年月をかけて溜まったアドレスであふれています。中には、「これ誰だっけ?」というものもあります。
実際に連絡を取り合っているアドレスは、何割くらいでしょうか?
自分が今、いったい何着の服を持っているのか。どんな服を持っているのか。現状を知ることで、そこから何をどのくらい減らせるのかが見えてきます。
100着持っている人が、突然20着にするのは難しいものです。はじめから無理をせずに、徐々に減らしていきましょう。
とは言え、やみくもに捨てていいわけではありません。
次は、手放す服の判断基準を4つご紹介します。
服を減らすテクニック 2
手放す服の判断基準4つ
1. 存在すら忘れていた服
服の棚卸しをした際に、「そう言えばこんなのあったな」と思った服があったら、問答無用で捨てましょう。
それは、無くても困らない服です。
2. いったん着たものの、やっぱり着るのをやめた服
朝、鏡の前で一度着てみたものの、なんだか違う…という感じて脱ぎ捨てた服。
クローゼットに戻さず、処分しましょう。
脱ぎ捨てたのには、何らかの理由があるはず。
そのまま持っていても、結局は着ない可能性が高い服です。
3. 実は着ていない服
クローゼットのバーに、リボンを結んで目印をつけましょう。
服を着たら、リボンより右にかけるようにします。
これを繰り返していると「実は着ていない服」が見えてくるのです。
いつまでもリボンより左側にある服は、今の自分に必要ない服です。
4. 似合わなくなった服
以前はとても似合っていた服でも、髪型や体型が変わるとバランスが崩れ、あっという間に似合わなくなります。
また、今は流行の移り変わりが早いので、トレンドアイテムを次のシーズンに持ち越せることはまずありません。
「なんだか前ほど似合っていない」と感じた服を、無理して着続るのはやめましょう。
こちらの「ウルウル」ではハイブランドの服はもちろんのことユニクロやGAPと言ったファストファッションの買い取りもしてくれます。
いらなくなったからといってただ捨てるだけでは本当にもったいないです。
ウルウルは申し込みから査定や買い取りまで手数料がかからないので大変便利ですよ。
服を増やさないテクニック
1. 収納の基本は「全部見せ」
服を減らすことに成功したら、今度はその状態を維持しましょう。
続いては、服を「増やさないテクニック」です。
女性ミニマリストの収納方法にも、服を増やさないコツがあります。それが、何があるかひと目で把握できる「全部見せ」です。
服は基本ハンガーに吊るし、引き出しは極力使いません。
目に見える収納をすることで、不要な服を溜め込まないようにするのです。
画像出典:Ems Designblogg
インナーや靴下などの小物を引き出しにしまわず、吊り下げられる収納ラックに入れるのもおすすめです。
中身が見えるので取り出しやすく、「引き出しの奥にハンカチがくしゃくしゃになって入っていた…」ということもなくなります。
画像出典:無印良品
ミニマリストにとって、日本の住宅のクローゼットは広すぎるくらいで、一年分全ての服を収納してもまだスペースに余裕があります。
ミニマリストには、季節毎の衣替えも必要ないのです。
2. 買い物は「1 in 1 out」が鉄則
衣類は基本、消耗品です。頻繁に着てほころびた服はアップデートが必要ですし、流行のアイテムが欲しくなることもありますよね。
そんな時は、「1 in 1 out」にしましょう。
「ひとつ買ったら、ひとつ捨てる」という、ミニマリストの買い物の鉄則です。
これを守っていれば、数が増えることは絶対にありません。
3. シーズン前に「オシャレ計画」を立てる
無駄な衣類を買わない為に、多くの女性ミニマリストが実行していることがあります。
それが、シーズン前に「今シーズンは何を着るか。何を買うか」という綿密な “オシャレ計画” を立ることです。
一例として、女性ミニマリストおふみさんの「オシャレ計画」をご紹介します。
画像出典:ミニマリスト日和
これはおふみさんの、今年の春の「オシャレ計画」です。
今シーズンの流行と手持ちの定番アイテムを照らし合わせて、具体的なコーディネートを決めています。
どの服をどのくらいの価格で買うのかまで、細かく計画していますね。
こうしてはじめに買い物リストを作っておけば、衝動買いをすることはありません。
また、シーズン前にしっかりトレンド動向を調べてコーディネートを考えるので、少ない服でも旬のファッションを賢く取り入れられます。
そして、この「オシャレ計画」をもとに、おふみさんが実際に購入したものがこちらです。
画像出典:ミニマリスト日和
「オシャレ計画」を忠実に再現したアイテムを購入しています。
ボトムスは納得いくものがなかったので、今回は買うのを見送ったそうです。
おふみさんは、素材の質や、実際に着た感じが確認できないネットショッピングは極力使わないようにしています。
理想の品に出会えるまで妥協しないことも、無駄な服を買わないテクニックのひとつです。
4. 洋服のレンタルサービスを利用する
服を増やしたくないけど、流行のファッションも楽しみたい!という方は、洋服のレンタルサービスをオススメします。
最近は流行の洋服も安く買えるため、「今シーズンだけ着て捨てればいい」と気軽に購入する傾向がありますよね。
でも、いざシーズンが過ぎても「まだ着れるから・・・」と捨てずに溜め込んでしまったり、「買ったけど似合わなくて結局1回も着なかった」なんてこともよくあります。
洋服のレンタルサービスを利用すれば、流行の服も楽しめて、シーズンが過ぎたり似合わなかった服は返却することができるので、家に余計な服が増えることはありません。

洋服のレンタルサービスのひとつ、「メチャカリ」なら「earth music&ecology」や「Green Parks」といった人気ブランドの新作が月額定額5,800円(税別)で借り放題。
返却期限がなく、返却の際にわざわざクリーニングに出す必要はありません。
さらに気に入った洋服は割引価格で買い取ったり、60日間借り続けて洋服をもらうこともできるので、いらない服は返却し、本当に必要な洋服だけを手元に置いておくことができます。
少ない服で一年間オシャレに着回す、女性ミニマリストのワードローブ
続いては、女性ミニマリストしましまさんのワードローブを例に、少ない服でオールシーズンを着回すテクニックをご紹介します。
上の画像は、しましまさんの昨年夏のワードローブです。
仕事用の服は別にして、私服はこれでワンシーズン分です。
コーディネートが最低何パターンあれば一週間着回せるかを事前にしっかり計画しておけば、ワンシーズン分たったこれだけの服で済むのですね。
しましまさんもおふみさん同様、ベーシックなアイテムだけでなく、トレンドも意識したワードローブになっています。
また、コーディネートの「さし色」になりそうなカラフルなアイテムを取り入れて、地味で無難になりがちなミニマリストのワードローブを、ぐっとオシャレにしています。
自分に似合うものをよく分かっているからこそできる、達人のワードローブです。
そしてこの夏のワードローブに羽織ものを追加すると、春と秋のコーディネートになります。
しましまさんは、「黒のジャケット/青い薄手のコート/グレーのパーカー」をプラスしました。
ミニマリストは夏服を冬にも着て、服の枚数を減らす
薄着の春夏は服の枚数が少ないですが、冬はどうするのでしょうか?
厚着になる冬場はアイテムも増えてしまいそうですよね。
ミニマリストは衣替えをしません。
夏服をタンスにしまいこまずに冬服のインナーとして着ることで、トータル枚数を増やさずに着回せます。
それから、冬と言えばアウターです。
コートなど冬物のアウターは値段が高く、収納にも場所をとるので、買うときは本当に使えるものかを厳しくチェックしましょう。
冷静に考えれば、冬物のアウターを着る時期は一年のうちのわずかな期間です。
そんな経験はありませんか?
女性ミニマリストの冬物アウターは2着か3着。
定番ものを基本のアウターとして持ち、トレンドのものが欲しいときはワンシーズンで着倒すことを前提に、ファストファッションブランドで安く手に入れるなど、メリハリをつけて選びます。
ちなみに、ファストファッションブランドを上手く利用することは、ミニマムでオシャレなワードローブへの重要ポイントです。
「季節限定の服」「流行の服」の他、結婚式やパーティーなど「特別な時の服」もファストファッションで買うのがおすすめです。
「せっかくだから良い服を着たい」と思いがちですが、次にいつ着るか分からない服にお金をかけるのは得策とは言えません。
例えば「ZARA」へ行けば、最新のドレスが一万円前後で買えます。
百貨店で同じクオリティの物を買おうとすれば、倍以上の値段になるでしょう。
もっとオシャレに!ファッション小物を上手に使う
少ない服でオールシーズン過ごせることが分かっても、
と、まだまだ不安もありますよね。確かに、ミニマリストのファッションはシンプルなスタイルが多い為、ともすると「印象の薄い地味な人」になりがちです。
そんな時、コーディネートを素敵に仕上げるスパイスとなるのがファッション小物です。
中でも重要なのは、「アクセサリー・バッグ・靴」ではないでしょうか。
順に見ていきましょう。
1. アクセサリー
アクセサリーは、生活必需品ではありません。
「ミニマリストが持つべきものではないのでは?」と思われるかもしれませんね。
でも、「何が必要か」は人によって違います。
「人生を楽しむ為にはオシャレでいることが必須」と考える人にとっては、アクセサリーも必需品になるのです。
アクセサリーは、ひとつ身につけるだけでコーディネートの印象をガラリと変え、着回しに幅を持たせてくれます。
とは言え、服と同じく持ち過ぎは厳禁です。
しましまさんの提案する「必要最低限のアクセサリー」は
- ネックレス:3タイプ(プチ/ビジューのショート/ロング)
- ピアス:3タイプ(プチ/大ぶり/揺れるもの)
の2点で、これだけあればどんなコーディネートにも対応できます。
同じようなタイプのアクセサリーばかり何個も持つよりも、形の違うものを厳選して持つ方が応用が効きます。
ちなみに、大ぶりのアクセサリーや揺れるピアスは2016春夏のトレンドアイテムです。
この機会に、取り入れてみてはいかがでしょう?
2. バッグ
男性の中にはバッグを持たずに出かける人も多いですが、女性にとってバッグは必須です。
アクセサリーと同じく女性ならではのアイテムだからこそ、実用性とオシャレを両立できるものを賢く選んで活用したいですね。
女性ミニマリストが持っているバッグの数は、5個前後が平均です。
- きれいめなショルダーバッグ
- カジュアルなバッグ(トートバッグなど)
- 旅行用のバッグ(リュックやキャリーバッグ)
- 冠婚葬祭に対応できるフォーマルなバッグ
この基本のラインナップに、ポシェットや、夏限定のカゴバッグなどを適宜プラスします。
バッグを選ぶときの注意点は、不釣り合いな「高級ブランド志向」に陥らないことです。
今は全ての年齢層でファッションがカジュアルになってきています。
服がカジュアルなのにバッグだけが必要以上に高級品では、コーディネートのバランスが悪く、かえって貧相になってしまうので要注意です。
バッグの断捨離をするとき、「高かったから…」という理由だけで手元に残すのはやめましょう。
3. 靴
靴は、どんなタイプが必要かライフスタイルによって個人差が出るアイテムですが、基本は5足前後です。
- パンプス(フォーマルにも対応できる黒がベスト)
- カジュアルなスニーカーやスリッポン
- ショートブーツ(レインブーツにもなる素材を選べばオールシーズン使える)
- サンダルやミュールなど、夏用の靴
上質な靴はコーディネート全体をオシャレに見せてくれます。
お金をかけるべきなのは、アウターやバッグではなく、実は靴です。
ポイントは、たまにしか履かないハイヒールよりも、普段履きの靴にお金をかけること。
毎日履く通勤靴がさりげなくハイブランドだったり、定番のコンバースが実は「メイドインジャパン」の特別なものだったりすると、格段にオシャレ度がアップします。
質の良い靴は履き心地も最高です。
目的地に着いたら脱いでしまうコートやバッグより、一日中履いている靴にお金をかけましょう。
この他にも、ストールなどの巻物やメガネ、時計など、コーディネートを彩る小物はいろいろあります。
自分に似合うアイテムを厳選して、コーディネートをブラッシュアップしましょう。
オシャレは「トレンド」から「スタイル」へ
女性ミニマリストのワードローブ、いかがでしたか?
合理的だけど味気ない…と思っていた女性ミニマリストのファッションのイメージが、少し変わったのではないでしょうか。
「必要最小限の服しか持たない」ということは、言い換えれば「オシャレになれる服だけを持っている」ということなのです。
スタイリスト地曳いく子さんの言葉を引用します。
今までのおしゃれな人というのは、「トレンディな人」のことでした。
でも、これからのおしゃれな人は、「スタイルのある人」だと思います。
「何でもいろいろ着こなせる」と欲張っているうちは、自分のスタイルはできません。
一見ワンパターンのようでも、自分に似合うものを大切にしている人こそ、誰にも真似できない自分のスタイルを持っている人です。
引用:地曳いく子「服を買うなら、捨てなさい」
めまぐるしく流行が移り変わる今の時代に、多くの服を持ち続けることはあまり意味がないようです。
そんな中、いち早く「自分のスタイル」を見つけたのが女性ミニマリストかもしれません。
皆さんもミニマムなワードローブで、今よりもっと「自分らしいオシャレ」をしてみませんか?
Writer / 女子力アップNOTE編集部
にほんブログ村