プラセンタは肌のハリツヤに効果あり!?プラセンタの効能とデメリット
世の中には、たくさん
と言われているものがあります。その種類は数えきれないほどで、どこの会社の商品も「優秀な成分を研究開発した」と謳い文句を掲げています。
そんな中で、近年「プラセンタ」というものが注目されているのです。
プラセンタは注射や経口摂取(サプリメントなど)で体内に取り込むことで効果を発揮します。
では、このプラセンタというものはいったいどういうものであり、どのような効果があると考えられているのでしょうか。
今回は、プラセンタは美容や健康に効果があるのか、デメリットはないかについてお話していこうと思います。
プラセンタとは「胎盤エキス」を指す
プラセンタとは、「Placenta」という英語で「胎盤」という意味があります。
ただし、現在、基礎化粧品などに配合されているプラセンタは「胎盤そのもの」というよりも、
という意味の言葉で使われています。このため、ここでは「プラセンタ」を「胎盤から抽出したエキス」という意味で使い、「胎盤そのもの」とは差別化してお話します。
胎盤の働きは多くの人が知っての通り、胎児を人間の形にし、体のさまざまな部分の形成と育成に尽力する臓器です。
このプラセンタは「成長因子」を含んでいます。成長因子とは、細胞の増殖や発達を促すタンパク質の一種で、胎児を育てる時などに使われます。
胎盤は栄養に富むため、動物のなかには出産後の胎盤を食べる習性のあるものもいるほどです。
この驚異的な力を持つエキス(プラセンタ)を胎盤から取り出して、美肌や美容に利用しているのが現在のプラセンタ商品です。
プラセンタの効果で、肌に新しい細胞をどんどん作ってアンチエイジングをしようと考えているのですね。
なお、現在日本で流通しているプラセンタは、そのほとんどが豚由来のものです。まれに、馬の胎盤を使ったものもあります。
プラセンタは特に女性の悩みに効果的
プラセンタは、「驚くほどの効果を持っている」とされています。
その効力は多方面にわたりますが、女性向けに開発されているプラセンタ入りの商品は、特に「豊胸」と「美肌」に焦点をあてたものが多いでしょう。
という声はよく耳にします。
また、プラセンタには傷ついた組織を治す力があると言われているので、アレルギーや炎症、女性を悩ますニキビなどの肌トラブルにも有用です。
さらにプラセンタは、シミやシワといった紫外線によるトラブルから肌を守ったり、肌の保湿力を上げて、感想を防いだりする効果もあります。
「プラセンタによってホルモンバランスが整ったり、自律神経が調整されたりする効果が期待できる」としている専門家もいます。
このように、プラセンタは女性の抱える悩みを解消するための一助となっているのです。
また、プラセンタは健康面においても強い味方となります。
例えばガンの原因の一つであると考えられている活性酸素を取り除き、肝機能の働きを良くする効果も見込めます。
事前にプラセンタを体に取り込めば、病気になりにく体を作ることも可能です。
非常に有用なプラセンタは、経口摂取(サプリメントなど)による方法や注射による方法(美容外科など)で体内に取り込むことができます。
プラセンタには美容効果があるという研究者が多い
では、ここから一歩踏み込んで「プラセンタにはきちんとした医学的根拠はあるのか」ということを考えてみましょう。
いくつかのプラセンタ研究の論文が出されているのですが、その中でもプラセンタの有用性を示す研究として着目されているのは、常盤薬品工業が2013年に発表したプラセンタエキスの効果についての論文です。
論文によると、プラセンタを配合した飲み物を飲んだ8人の女性は肌の弾力が1.3倍になり、成長ホルモンの血中濃度が1.08倍になったということが判明しました。
プラセンタが「肌によい効果を与えること」を研究によってデータとしてまとめたものであり、プラセンタの有用性を示す証拠となっています。
また、金沢大学大学院医学系研究科産婦人科学教室の吉川智香子さんの研究によって、プラセンタを飲むことでしわを抑えることができるということも判明しました。
これ以外にも、プラセンタの内服が効果的であるとする研究論文は多く、専門医もプラセンタを支持する人が多いです。
「プラセンタに効果はない」とする説もイギリスで出されている
ただ一方で、このプラセンタの効果に疑問を呈する声があるのも確かです。
2015年のイギリスの王立大学で出された研究では、「プラセンタを摂取することで鉄分を取り入れられるというのは、あくまで主観的な話であり、科学的根拠はそれほどない。」と発表しています。
また、ノースウエスタン大学の臨床心理学者は「はっきりとした根拠のないもの(プラセンタ)を、女性が摂取することによる危険性がないかを、まだ見守っている最中である。しっかりとした根拠がないのに、販売などが規制されていない」として警告を鳴らしています。
「プラセンタの摂取による美容効果」は、ブログやウェブサイトによる影響が大きいのではないかと慎重な見方をしている専門家もいるのです。
プラセンタは注射すると献血・輸血ができなくなる
プラセンタは「注射」で体内に摂取してしまうと、献血や輸血ができなくなるというデメリットがあります。
これは、プラセンタの注射によって、「クロイツフェルト・ヤコブ病」が発生するリスクがあるからです。
クロイツフェルト・ヤコブ病とは脳に障害を引き起こし、1~2年で死亡する病気のことです。
しかし現在は、プラセンタ注射をしたからといって、クロイツフェルト・ヤコブ病が発症したというような事例は発見されていません。
あくまで病気になる可能性が少しだけあるというだけで、必ずしもクロイツフェルト・ヤコブ病を発症するとは言えないでしょう。
「安全のための策」としてプラセンタ注射患者の献血や輸血を禁止していると考えるべきです。
ただ、プラセンタは強力な成分であるため、人によっては摂取によって生理がずれるなどの副作用が起きることもあります。
このように、プラセンタは賛否両論が分かれる成分でもあります。
どちらの説を信じ、どのように使っていくかは個人の判断にゆだねられます。
プラセンタを利用する際は定められた用量を守って、何か異常があったらすぐに病院にいくようにしてください。
Writer / 鍋谷萌子
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