30歳を過ぎたら病気に要注意!30代女性特有の病気の予防には定期検診が大切
最近、健康診断や検診を受けましたか?
体調に不安はありませんか?
いつまでも健康でいたいものですが、年齢を重ねるほど病気のリスクは高まります。
30代になってから、20代とは違う体の不調や疲労感に戸惑っている女性も多いのではないでしょうか?
30代の女性は公私共に忙しく、身体的にも精神的にも負荷がかかりやすい時期です。
若い時との体調の違いを単なる老化と軽く考えていると、怖い病気を見逃してしまうかもしれません。
今回は、30歳を過ぎたら気を付けてほしい、女性がかかりやすい病気についてご紹介します。
アラサー女子が病気になりやすい3つの理由
まずは、30代の女性がなぜ病気に注意しないといけないのか、その理由から見ていきましょう。
1. 30代は女性が最も忙しい時期
女性の30代と言えば、なにかと人生の転機になりやすい年齢。
こんな愚痴をもらす女性も多いですよね。
仕事では責任ある仕事を任されたり後輩の指導があったり、キャリアアップのための資格取得など、仕事量がぐっと増えます。
忙しい仕事の合間を縫って婚活や恋活をしている方も多いと思います。
また、結婚されている方だと慣れない育児や家事に追われたり、家事と仕事の両立で板挟みになることもあります。
転居や転職など、生活環境の変化もアラサー女子の忙しさをアップさせる原因です。
人により状況は違いますが、アラサー女子は仕事もプライベートも、とにかく忙しい!
今までは若さと気合いで乗り切れたことでも、30代になるとだんだん疲れが溜ってきたり、きちんと寝ているのに体調が回復しなかったり。
この蓄積された疲れが、様々な病気の原因になるのです。
2. 30代の体調不良はホルモンバランスの変化が原因
女性ホルモンは初潮とともに分泌が始まり、20歳頃から急激に分泌量が増え始め、30歳をピークにして徐々に下降がスタート。
やがて40代後半~50代前半になると更年期や閉経が始まります。
女性ホルモンには気分を安定させたり肌をキレイにする働きがあり、分泌がピークになる30歳は女性が最もキレイになる年齢とも言われています。
ところが、現代女性の30代は日常生活の忙しさがピークになる頃です。
本来なら女性ホルモンがたくさん分泌されるはずが、ストレスや疲労からホルモンバランスを崩してしまい、人によっては更年期障害のような症状が出てしまうのです。
3. 30代は若い時の無茶の代償が現れてくる年齢
30歳前後は、これまでしてきた無茶の代償が現れてくる年齢でもあります。
- めちゃくちゃな食事制限による無理なダイエット
- 遊びや勉強に追われて睡眠不足が続く
- 偏った食生活や限度を超えて飲んだお酒
多くの女性が過去にこんな無茶をした経験があるのではないでしょうか?
一度ならず何度も繰り返していたり、今でも続けている場合、体には相当な負担がかかっています。
若い時は疲労感も少なく一晩眠れば回復してしまうため自覚症状がないケースが多いですが、それでも内臓や細胞のダメージは確実に蓄積しています。
それが老化現象の目立ち始める30歳前後になっていよいよ表面化してくるというわけです。
以上3つの中に心当たりのある項目があった方は要注意!
これからご紹介するような病気にかかるリスクが高まっています。
アラサー女子が気を付けるべき病気とは?
月経(生理)に関連する病気
女性ホルモンのバランスが崩れやすい30歳前後の女性にまず気を付けてほしいのが、以下のような月経関連の病気です。
- 生理不順や過多月経
- 無排卵月経や排卵困難
- PMS(月経前症候群)
このようなホルモンバランスの乱れが原因で起こる月経関連の病気は30代女性にとても多いです。
また、以下のような生理中の異常は子宮や卵巣の病気のサインである場合があるので注意が必要です。
- レバー状のかたまりが増えた
- 生理痛が以前よりひどくなった
- 出血中量が極端に増えた or 減った
このような異常が増えたり、生活に支障が出るほど辛い症状がある時は、婦人科できちんと検査を受けるようにしましょう。
子宮や卵巣関連の病気
月経関連の病気と同じく、子宮や卵巣関連の病気はホルモンバランスの変化や疲労・ストレスによって起こりやすいと言われています。
特に、妊娠・出産経験のない人に注意してほしいのが、子宮内膜症と子宮筋腫です。
子宮内膜症
月経は子宮内膜が分厚くなり、それが剥がれ落ちることの繰り返しです。
子宮内膜症は本来なら経血と一緒に排出されるはずの古い子宮内膜が卵巣へ逆流したり、腹膜へ入り込んでしまうことで起こる病気です。
月経回数が多ければ多いほど内膜がおかしなところへ入り込んでしまうリスクが高まるため、年齢を重ねるほどかかりやすくなるのです。
子宮筋腫
子宮筋腫は子宮の中にできるコブのようなもので、良性腫瘍の一種です。
婦人科系の病気ではもっともポピュラーなもので、35歳以上の女性の15~30%が大なり小なり子宮筋腫ができているというデータもあります。
子宮筋腫は月経中に分泌量が増える女性ホルモンの「エストロゲン」によって大きく成長するため、月経回数が多いほど子宮筋腫が大きくなるとされています。
筋腫が邪魔で受精卵が着床しにくくなったり、筋腫に赤ちゃんが圧迫されて流産のリスクが高まるとも言われているため、妊娠や出産を考えている方は早目に筋腫を取り除いておきましょう。
プレ更年期・若年性更年期障害
更年期障害とは閉経に向けて女性ホルモンが減少することで起こるさまざまな症状のことです。
有名な「ホットフラッシュ」と呼ばれる急激なのぼせ以外にも、だるさや疲労感など数えきれないほどの身体症状があり、精神面も不安定になります。
更年期というと50歳前後の方に出る症状ですが、最近はホルモンバランスの乱れから30歳前後でも更年期障害のような症状に悩まされる女性が増えています。
こういったトラブルは「プレ更年期」や「若年性更年期障害」と呼ばれ、婦人科で診断・治療が必要です。
自律神経失調症
女性ホルモンや自律神経の働きをコントロールするホルモンはどちらも脳の「視床下部」というところでコントロールされています。
そのため、女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経もその影響を受けて乱れやすくなってしまうのです。
逆に自律神経の乱れがホルモンバランスを崩す原因になるケースもあります。
自律神経の乱れから様々な身体的・精神的症状が出てしまう病気が自律神経失調症です。
自律神経失調症には主に以下のような症状があります。
- 不眠または過眠
- 食欲がない、または過食気味
- イライラすることが増えた
- ささいなことで不安になる、悲しくなる
- 冷えやのぼせ
- 疲れやすい、肩や背中が凝りやすい
- 風邪などの病気にかかりやすくなる
原因のわからない不調が続く場合、自律神経失調症の可能性も考えてみてくださいね。
慢性疲労症候群
ここ数年で女性に増えているとされているのが、慢性疲労症候群です。
慢性疲労症候群とはその名の通り疲労感や倦怠感がずっと続く病気で、原因は不明、ひどい場合には寝たきりになる場合もあります。
この病気は
いうパターンが多く、普段から忙しく動き回る方ほどリスクが高いと考えられています。仕事、家事、育児などで忙しい30歳前後の女性は発症リスクが高いと考えておきましょう。
また、アメリカの国税庁が行った調査では、女性は男性の2倍も疲れを感じやすい・疲れが取れにくいという結果が出ています。
頑張る女性は素敵ですが、たまにはきちんと自分の体を休ませてあげましょう。
慢性甲状腺炎(橋本病)
詳しい原因はわかっていないものの、女性に多いのが甲状腺の病気です。
慢性甲状腺炎は、日本の橋本医師が発見したため「橋本病」とも呼ばれています。
自己免疫不全疾患の一つで、免疫細胞が甲状腺を攻撃することによって様々な症状を引き起こす病気です。
甲状腺がダメージを受けると代謝機能が低下して、次のような症状が出ます。
- むくみ
- 冷え
- 太る
- 便秘
- 疲れやすい
- 内臓脂肪や血中コレステロール値が上がりやすい
骨密度の低下、骨粗しょう症
骨粗しょう症は骨の中身がスカスカになって強度が落ち、簡単にヒビが入ったり折れたりしてしまう状態のことです。
女性は女性ホルモンの働きによってカルシウムを溜めにくく、男性よりも骨粗しょう症になりやすいと言われているため、年齢に関わらず注意が必要です。
特に気を付けてほしいのが以下のような生活習慣のある女性です。
- 小食
- 乳製品が嫌い
- あまり外に出ない
骨密度を高くするにはカルシウムをはじめ、ビタミン・ミネラル類など栄養をきちんと摂ることが大切。
さらに、カルシウムの吸収率を上げるにはビタミンDが不可欠で、ビタミンDを生成するためには太陽の光を浴びることが必要です。
生活習慣病
生活習慣病とは、糖尿病や高血圧など普段の生活習慣が原因でかかる様々な症状の総称です。
生活習慣病の原因となるのが、内臓脂肪や血中コレステロールなど。
女性は皮下脂肪の方が付きやすい分、内臓脂肪や血中コレステロールは低いという特徴があるため油断している方も多いかもしれませんね。
しかし女性でも、30代にもなると基礎代謝量の低下や内臓の働きが徐々に衰えてくることもあり、生活習慣によっては内臓脂肪などが付きやすくなります。
内臓脂肪や血中コレステロールが高いというと肥満体型を想像する方も多いと思いますが、小食で痩せ型の女性も要注意です!
皮下脂肪が薄い細身であっても、内臓脂肪がたっぷりだったり血液がドロドロというケースは珍しくないので、痩せているから大丈夫とは考えないようにしましょう。
30歳になったら病気に注意!病気の予防には定期検診が大切
いかがでしたでしょうか?
30歳になると日々の生活の忙しさや体質の変化などから、さまざまな症状が出やすくなります。
今回ご紹介したような、加齢による基礎代謝の低下や内臓疲労が原因の病気もありますが、当然それだけとは限りません。
普段から定期検診などを利用して、自分の体の状態を知っておくことが病気を未然に防ぐことにつながります。
例えば会社にお勤めの場合は、会社が行う定期検診である程度の検査は受けることができますよね。
女性特有の病気に関しては、市町村が行う子宮頸がん検診や乳がん検診などを利用すると費用が安いのでおすすめです。
忙しくストレスの多い日々を送る女性ほど病気にかかりやすくなるので、「忙しくて病院に行く時間がない」と先延ばしにせず、きちんと検診を受けて病気に注意していきましょう。
Writer / ニヒラユウ
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