一人暮らしの女性の防犯対策。防犯設備が頼りない家に住んだ時するべきこと5つ
一人暮らし、特に女性の一人暮らしの場合、防犯に気を配ることはとても大切なことです。
防犯カメラがあり、オートロック(番号タイプよりも指紋認証式などがより望ましい)があり、ロビーの扉にも防犯設備がある・・・
もしそんな賃貸物件を借りることができれば、犯罪のリスクはぐっと少なくなります。
ただ、このようなマンションは値段が高いのも事実で、すべての人が借りられるわけではありません。
そのため、防犯設備が心もとないアパートを選んでしまった場合の防犯対策を知っておくことは、自分の身を守る為に絶対に必要です。
今回は、女性の一人暮らしで最低限するべき防犯対策を5つご紹介します。
1. 郵便受けには施錠を!
「郵便受け」は、物によって防犯機能に大きな差があるアイテムです。
しっかりとカギがかかっていて、郵便受けの口から手がつっこめないようになっており、郵便受けの素材自体とても頑丈な物もあります。
一方で、非常に頼りない郵便受けがあることも確かです。
簡単に壊れる素材を使っていたり、カギがかからないだけでなく、誰でも簡単に手を入れてで中身を抜き取れるようになっている物すらあります。
郵便物は個人情報の宝庫です。
そこからガスや電気の使用料金を割り出すことができますし、友人関係や利用している店舗などのアタリをつけることもできます。
また、女性の一人暮らしなのかそうではないのかなども推測できます。
郵便物を抜き取られたことに気づかないまま、事件に巻き込まれるというケースもあるのです。
対策として、郵便受けには、まずカギを付けましょう。
番号式でもシリンダー式でも構いませんが、番号式の場合、開ける際は周りに誰もいないかよく気を付けてください。
素材は強いものを選ぶにこした事はありませんが、実際には手で破砕できる程度のカギであったとしても、「カギがあること・カギがかかっていること」が犯罪者にとって大きな抑止力となるので、何もないよりはあった方が安心です。
ちなみにカギの値段は千差万別ですが、お買い得なものならば2000円台から買い求めることができます。カギだけならば、3000円程度が相場でしょう。
2. 在宅中でも施錠は絶対!カギの種類も要確認
家のカギはもっと大切です。
「自分が家にいるから大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、泥棒が入ってくる時間帯の約3割は「住人の在宅時」だと言われています。
そのため、「家にいるから大丈夫」という考え方は極めて危険です。
逆説的な言い方ではありますが、あなたがいない時に空き巣が入ってきた場合、被害は金銭面だけですみます。
しかし、在宅時に入ってこられた場合、居直り強盗になる可能性がありますよね。
そうなってしまうと命の危険にまでつながりますから、絶対にカギをかけるようにしましょう。
「カギがかかっていること」自体が抑止力になることはすでにお話した通りですが、カギの種類も重要です。
現在もっとも壊しにくいカギはディンプルシリンダーであると言われています。
反対にもっとも突破しやすいのが、ディスクシリンダーと呼ばれるタイプです。
ディンプルシリンダーはそれ単体でも役に立ちますが、ダブルで施錠するとより安心です。
ディスクシリンダーの場合は、それだけでは弱いので二重ロックは必須だと言えます。
二重ロックとしてドアチェーンがついている扉が多いですが、チェーンは素材によっては工具でぶった切ることもできるので、完全に安心とは言えません。
自分の家のカギがどのようなタイプか改めて確認してみて下さい。
場合によっては、大家さんや管理会社にカギの変更を頼む必要があるかもせれません。
3. 洗濯物は室内に干す、もしくは男性物とあわせて
よく言われることですが、「洗濯物の扱い」もとても大切です。
女性物の洋服や下着だけで構成された洗濯物を外に干すのは、極めて危険です。
洗濯物はその人の情報につながりますし、下着に注目する犯罪者もいるかもしれません。
そのため、女性の一人暮らしでは洗濯物は家の中で干した方が安心です。
少なくとも下着類は家のなかで干すことを習慣化させましょう。
古典的な方法ですが、男性用の衣類を外に干すのもよいでしょう。
「家のなかでほす場所がない」「乾燥機がない」「ジメジメするのが嫌」という場合には有効な方法です。
コインランドリーという選択肢もありますが、「防犯」という観点で見るとあまりおすすめできません。
行き帰りが心配ですし、女性一人の荷物ということで良からぬことを考える人が出てこないとも限りません。
特に、仕事などの関係でコインランドリーに行くのが夜になる、という人は避けるべきです。
4. 対応はインターフォン越し、あるいはドアチェーンを閉めて行う
宅配便などを装った犯罪者もたくさんいます。
私自身もこのケースに遭遇し、すんでのところで助かった経験があります。
現在のマンションやアパートのほとんどは、インターフォンにモニターをつけています。
これによって、どんな来客かが分かるようになっているはずです。
インターフォンが鳴ってもすぐに玄関に行くことはせず、まずはモニター越しで対応しましょう。
これは、犯罪者だけでなく、厄介な宗教勧誘や押し売りを断るうえでも有用です。
「とりあえず大丈夫そうだ」ということであれば、玄関先に行きます。
このときも、ドアチェーンは開けずに対応しましょう。
来客者が伝票や身分証明書を提示したのなら、その時点で開けることを検討します。
もちろん、荷物などがなく、ドアチェーン越しの対応で用事がすむようなら開ける必要はありません。
また、予防策として「来客がある理由」を自分のなかで明確化しておくことも大切です。
荷物が送られてくるアテがあるのか、点検作業をすると言う人が来ているがそういうお知らせがあったか、などを念頭に置いて対応しましょう。
少しでも不審に思ったのなら、対応をしないようにしましょう。
この話をすると、しばしば、「巧妙に偽装した犯罪者もいる」という反論がなされます。
たしかにそれは真実です。
相手が巧妙な犯罪者の場合、本物によく似た伝票や身分証明書、制服を用意しているでしょう。
このようなケースだと、だまされて扉を開けてしまうこともあるかと思います。
しかし、上でもお話しているように、「抑止力」というのは非常に大切なものです。
警戒していることが分かれば、それほど巧妙ではない犯罪者は犯罪を断念するケースも多いと言えます。
5. 避難経路と避難場所を確認しておく
また、「万が一犯罪者が来たときにどのようにして逃げるか」を考えておくことも大切です。
交番やコンビニエンスストアなど、走っていける距離に避難場所があるかどうかを確認しておきましょう。
一つ注意したいのが、万が一犯罪者が押し入ってきたとき「相手を取り押さえよう」などとは考えないこと。
相手を取り押さえたり、反撃したりすることは、あなたの命を危険にさらします。
格闘技を専門にやっており、柔道の黒帯持ち、総合格闘技の指導をしていたという男性であってさえ、「最大の防犯は『逃げること』である」と言っています。
多少の武術の心得などがあったとしても、それは「逃げるため」に使うべきです。
取り押さえようとすることは危険極まりありません。犯罪者が女性であったとしても同じです。
考えるべきことは、資産やお金を守ることではなく、命を守ることです。
「逃げること」をまず真っ先に考えて行動しましょう。
いかがでしたでしょうか?
「これくらいは大丈夫だろう」という気のゆるみが、事件につながる可能性は多いにあります。
一人暮らしは楽しいものですが、常に危険も隣り合わせであることを忘れないようにしましょう。
この機会に、自宅の防犯を見直してみて下さいね。
Writer / 鍋谷萌子
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