チョコレートはダイエット中に食べても大丈夫?チョコレートが体に与える影響
ダイエット中に甘いものは大敵。でも、我慢に限界がきてついつい甘いものに手を出してしまったという経験はありませんか?
なかでも好きな女性が多いチョコレートは、カロリーが高そうだし、ダイエットしている身としてはあまり目にしたくないですよね
そんなチョコレートですが、実は食べるときに気にしておくべき点はカロリーだけではないのです。
今回は、チョコレートの体への影響をご紹介します。
チョコレートが体に与える悪影響
依存性が高い
チョコレートの依存症については、アメリカのコネチカット州のイェール大学の研究やアメリカのペンシルベニア州のドレクセル大学の研究が有名です。
これらの研究によると
という結果が得られたとのことです。チョコレートの持つ強烈な依存性や欲求は、多くの国において規制対象となっている麻薬と同じ作用があると考えられています。
なぜか突然チョコレートが食べたくなるのはそういうことだったんですね。
カビ毒を摂取してしまう
現在、「体に良い」としてピックアップされるチョコレートのほとんどは、カカオ含有量の多い高カカオチョコレートです。
ただ、この高カカオチョコレートにおいて、微量ながら「アフラトキシン(カビ毒の一種)」が検出された、という結果を独立行政法人国民生活センターが出しています。
アフトラキシンはカカオの発酵段階で生じるものですが、それがそのまま残っているのです。
もっとも、このアフトラキシンの残量は、健康に被害を及ぼすほどの量ではありません。
それでも「不快感がある」「カビが混入しないように、きちんと品質管理がされるか不安だ」という人も多いでしょう。
また、チョコレートを犬に食べさせると中毒症状を引き起こし、最悪の場合は死に至ると言われています。「それを人間が食べて本当に大丈夫なのか?」と疑問を呈する人もいるほどです。
チョコレートが体に与える好影響
血圧を下げる作用がある
チョコレートに含まれている「カカオポリフェノール」は、この血管内の炎症を軽減することで狭くなっていた管内を広げて血圧を下げる作用があります。
このことは愛知学院大学と株式会社明治が、蒲郡市の45~69歳の347人に対して1か月に渡って行った研究がによって証明されています。
チョコレートを摂取する前は、最高血圧は120~130で最低血圧は80~85の人がもっとも多かったのですが、1か月間チョコレートを食べ続けたことにより血圧が下がったのです。
結果、最高血圧は110~120で最低血圧は70~75の人がもっとも多くなりました。
特に、もともとの血圧が高かった人ほど降下率が大きかったそうです。
精神を安定させる効果がある
チョコレートには「テオブロミン」「ギャバ」という成分が含まれています。
「テオブロミン」にはカフェインと同じような自律神経を安定させ、気持ちを落ち着ける作用があります。
この「テオブロミン」は、自然界の食物の中ではカカオくらいにしか含まれていないため、カカオを原料とするココアでも同様の効果があるようです。
また、「ギャバ」とはアミノ酸の1つで、アドレナリンやドーパミンといった脳内物質の効果を和らげ、興奮を抑えることができます。
チョコレートに含まれるこの2つの成分が精神を安定させるのに役立っているのですね。
これにはしっかりとした研究結果も出ており、チョコレートを摂取している間は活動的になり、QOL(qualityoflife/人生の質、人生の満足度を表す指標。ここでは特に、健康関連におけるQOLを指す)が上昇したと言われています。
食べ方に気をつければ体重に影響しない
チョコレートは確かに高カロリーな食べ物です。
商品によって若干異なりますが、チョコレートのカロリーは100gで557kcalほどあり、これは牛肉の倍ほどのカロリーになります。
しかし、
という研究結果もあります。つまり、「チョコレートを食べ続けたからといって、太るわけではない」と結論付けられたわけです。
ただし、太らなかった要因はチョコレートの食べ方に決まりがあったからです。
今回の研究の場合、チョコレートは以下のような条件で摂取することが決められていました。
- 高カカオポリフェノール(カカオ分が72%のもの)のチョコを食べること
- 期間は1か月間(4週間)
- 25gずつ摂取すること
「72%の高カカオポリフェノールチョコレートは、そうではない普通のチョコレートに比べて砂糖などの分量が少ないから、カロリーが低いのではないか。」と思う人もいるかもしれません。
実はミルクや砂糖が使われている普通のチョコレートよりも、高カカオチョコレートのほうがカロリーが高いのです。
これは高カカオチョコレートには脂質の塊であるカカオが多量に入っているためです。
しかし、普通のチョコレートとのカロリーの差はわずか2%程度なので、どちらを食べてもさほど違いはありません。問題は摂取量です。
実験では25gとなっています。25gといえば5~7カケくらい。
つまり量さえ注意しておけば太らないということです。
ダイエット中でも量に気をつければ大丈夫
チョコレートには依存性があり、カロリーも高いので食べ過ぎるともちろん太ってしまいます。
しかし、うまく量を調節すれば体重に影響をおよぼす心配もないですし、溜まりがちなダイエット中のストレス解消にもつながります。
ダイエット中の過度な我慢は、リバウンドに繋がってしまう恐れもあります。
燃焼しきれるだけの少量のチョコレートをとるだけにとどめれば、無理せずにダイエットを続けられる手助けになるかもしれませんよ。
このように考えていくと、チョコレートは、「適量を、楽しく、節度を持って」食べていくことがもっとも望ましい食べ物だということがわかります。
チョコレートと上手に付き合っていきたいものですね。
Writer / 鍋谷萌子
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タグ:チョコレート