警察学校の教官にはどのような人がなる?

時事ネタ

警察学校には、今後警察官としてひとり立ちさせるために、学生を厳しく指導する“教官”が在籍しています。

こちらは、一般的な警察官とはまた少し違った職業ですが、一体どのような人物が教官として職務にあたるのでしょうか?

今回はこちらの点を中心に解説したいと思います。

警察学校の教官とは?

警察学校に入校した学生(初任科生)はそれぞれのクラスに分けられ、各クラスには必ず一人の担任がつきます。

こちらが教官であり、生徒にとっては入学から卒業までをともに過ごす存在です。

また、教官は担任であると同時に直属の上司でもあるため、生徒とは強い上下関係で結ばれることになります。

地方公務員法には、「職員はその職務を遂行するにあたって、法令、条例、地方公共団体の規則および地方公共団体の機関の定める規定に従い、かつ上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない」という記載があります。

つまり、警察学校の学生は、たとえ教官の指示や命令が理不尽なものであっても、愚直に従っていくしかないということです。

教官にはどのような人がなるのか?

警察学校の教官は、基本的に警部補、警部、警視の階級にあたる現職の警察官で、年齢に関しては30代~定年間近の方までさまざまです。

また、教官に選ばれる警察官は、前年度までの時点で勤務実績が優秀であり、なおかつ専務警察に精通している人物の中から選考され、警察大学で教養を受けた後に教官になります。

ちなみに、拳銃や逮捕術、柔道や剣道といった術科の教官については、過去に術科訓練生として指定されたことがあり、上記の条件に合致した警察官が選ばれます。

つまり、警察官の中でも非常に優秀で、なおかつ知識や技術も豊富でなければ、教官になることはできないということです。

“教官=怖い”は本当なのか?

警察学校の教官は、警察学校を題材とした映像作品などにおいて、厳しく指導する姿が描かれるケースが多いです。

このことから、多くの方は“怖い”というイメージを持っているかと思いますが、こちらは間違いではありません。

教官は、初任科生を教育し、現場で通用する警察官を育成することが求められている立場です。

そのため、教官自身が生半可なことをやっていては、強い警察官は育成できません。

だからこそ、生徒と教官は強い上下関係でいなくてはならず、ときには理不尽な指示を飛ばし、初任科生を追い込む場面もあります。

特に、警察学校における最初の1ヶ月間は、教官が生徒をふるいにかける時期と言われていて、特に厳しく指導されるケースがよく見られます。

ちなみに、警察学校には、規則違反に対する罰則というものが存在します。

こちらにはさまざまな種類がありますが、主なものは個人だけでなく、連帯責任として仲間を巻き込んだ外出禁止、退職などです。

教官は、規則違反者を容赦なく罰するため、このような点も、初任科生が恐怖を感じるポイントだと言えます。

教官に求められる能力

警察学校の教官は、厳しく生徒を指導し、追い込むことが仕事ではありません。

先ほども少し触れたように、現場で通用する強い警察官を育成するという使命があるため、厳しいだけでは務まらない部分があります。

もちろん、知識や体力、技術の向上のために厳しく指導するのは当然ですが、それだけでなく、生活指導の面においても、学生一人ひとりと真剣に向き合い、学生の考えていることや悩みを把握し、適宜適切な指導を行い、学生が学校生活を有意義に過ごすことができるよう、配慮する能力も求められます。

教官の仕事における辛い部分

警察学校の学生にとって、教官は雲の上の存在であり、とても怖い存在です。

しかし、教官側という職務をまっとうすることにも、非常に辛い部分があります。

教官の多くは、その立場から無理をして怒っていることがほとんどです。

部下を叱るということは、叱る側にとっても嫌な気分になりますし、怒るだけでストレスは相当なものになります。

それでも、警察学校の教官が厳しく対応しないわけにはいかないため、仕事と割り切って厳しく接しているという教官が大半を占めています。

また、教官は初任科生の手本にならなくてはいけない存在であり、行動を共にする機会も多いです。

そのため、教官は自然と初任科生と同じ生活リズムになりやすく、早朝から一緒にランニングをするといったケースも少なくありません。

これだけを考えても、早朝のランニングを見るためには、何時に出勤しなければいけないのかということがイメージできます。

もっと言えば、教官は生徒に弱々しい姿を見せるわけにはいかないため、激務の中、体調管理も徹底しなければいけません。

まとめ

ここまで、警察学校の教官にはどのような人がなるのか、教官とはどういった職業なのかを中心に解説してきました。

教官は、厳しく生徒を指導し、一人前の警察官にするだけでなく、主に精神面でのサポートを行い、成長を後押しする存在である必要があります。

また、実績や知識にとどまらず、持久力や精神力も必要な職業であり、誰もが簡単に就けるものではありません。

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