今年のWBCで日本はどこまで戦えるのか?

時事ネタ

今年3月、MLBとその選手会が主催する野球の国・地域別対抗戦である“WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)”が開催されます。
コロナによる延期を経て、6年ぶりに開催される本大会ですが、日本は一体どれくらい戦えるのでしょうか?
今回はこちらのテーマについて、さまざまな観点から迫ってみたいと思います。

過去大会における日本の成績について

WBCは2006年に第1回大会が開催され、今回で5回目の開催となります。
また、過去大会における最終的な順位はそれぞれ以下の通りです。

開催年 優勝国 準優勝国 ベスト4
2006年 日本 キューバ 韓国、ドミニカ共和国
2009年 日本 韓国 ベネズエラ、アメリカ
2013年 ドミニカ共和国 プエルトリコ 日本、オランダ
2017年 アメリカ プエルトリコ 日本、オランダ

日本は過去大会において、優勝が2回、ベスト4が4回という成績を残しています。
複数回の優勝はもちろん、これまで開催されたすべての大会で準決勝まで勝ち進み、ベスト4進出を果たしているのも日本のみです。
また、通算勝利数に関しても、23勝とトップの数字を誇っていて、今大会でも優秀な成績を収めることが期待されています。

今年のWBCで日本に期待できる理由

過去の成績を見ても、日本がWBCにおける優勝候補の一角であることは明確です。
また、以下のことからも、今年のWBCにおいて、日本の戦いぶりには期待が持てると言えます。

・メジャーリーガー5人の招集
・現役最高レベルの選手が勢揃い
・東京五輪での経験
・強豪国不在のグループリーグ

メジャーリーガー5人の招集

今年の日本代表メンバーにおいて注目すべき点は、まずメジャーリーガーが5人も招集されているというところです。
こちらは、2009年の第2回大会の5人に並ぶ最多人数であり、それだけ今大会に懸ける思いが強いことがわかります。
また、招集されたメジャーリーガーは、ダルビッシュ有投手、鈴木誠也選手という国際大会での経験も豊富なメンバーから、投打二刀流でメジャーリーグを席巻する大谷翔平選手、今シーズンからメジャーリーグに移籍する吉田正尚選手、さらにはWBCにおいて、史上初めて日系2世として選ばれたラーズ・ヌートバー選手で、それぞれ極めて高いレベルのプレーを見せる選手ばかりです。

現役最高レベルの選手が勢揃い

先ほども名前を挙げたダルビッシュ有投手、大谷翔平選手などは、現役最高レベルの日本人選手であり、その能力はメジャーリーグでも証明されています。
また、日本のプロ野球からは、昨年セ・リーグで打率、本塁打、打点の三冠王に輝いた村上宗隆選手、パ・リーグにおいて史上初の2年連続投手4冠(勝利数、防御率、奪三振、勝率)に輝いた山本由伸投手、28年ぶりの完全試合を達成した佐々木朗希投手などが選出されていて、これらの選手も能力は日本でもトップクラスです。
このように、日米で活躍する現役最高レベルの選手が勢揃いしていることも、日本が今年のWBCで良い成績を残す可能性が高い理由です。

東京五輪での経験

日本は2021年に開催された東京五輪において、野球で金メダルを獲得しています。
当大会において、日本は1敗もすることなく優勝を果たしていて、このときの優勝メンバーの中には、今年のWBC代表に選ばれているメンバーも複数人存在します。
つまり、東京五輪で金メダルという偉業を成し遂げた経験が、今年のWBCにも活かされることが予想されるということです。

強豪国不在のグループリーグ

日本がWBCにおいて、優勝候補の一角であることは間違いありません。
一方で、アメリカやドミニカ共和国、プエルトリコなど、過去大会でいずれも優秀な成績を収めている強豪国は他にも存在します。
しかし、上記のような強豪国については、日本が1次ラウンドを戦うプールBには入っていません。
日本と同じグループリーグには、過去WBCで2勝10敗という成績の中国やオーストラリア、今大会が初出場のチェコ共和国などが入っていて、お世辞にも強豪国と呼べるチームはないと言えます。
もちろん、準優勝の経験がある韓国のみならず、その他のチームも決して油断はできませんが、日本が大きなミスなく戦うことができれば、2次ラウンドや決勝ラウンドに進出できる可能性は高いです。

日本の不安要素について

今年のWBCにおける日本の不安要素としては、他チームに参加するメジャーリーガーの存在が挙げられます。
本大会において、日本はメジャーリーガー5人を招集し、チーム力をより高めていますが、他の国でも続々とメジャーリーガーの参戦が発表されています。
特にアメリカやドミニカ共和国、プエルトリコには、メジャーリーグを代表するスーパースターたちも参戦するため、これらの選手は日本の脅威となりそうです。

まとめ

ここまで、今年のWBCにおいて、日本がどれだけ戦えるのかについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
日本の野球は“スモールベースボール”と呼ばれ、小技や機動力などを存分に活かしたそのスタイルは、世界で知られています。
本大会でも、こちらのスタイルを遺憾なく発揮することができれば、おのずと成績はついてくることが予想されます。

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