“ウッドショック”について

時事ネタ

現在、住宅業界において“ウッドショック”という言葉が大きく取り上げられています。
テレビのニュースなどで、こちらの言葉を耳にした方も多いのではないでしょうか?
今回は、ウッドショックの概要や原因、住宅業界に与える影響などについて、詳しく解説していきたいと思います。

ウッドショックの概要

ウッドショックとは、建築用木材の供給が需要に追い付かず、世界的に木材価格が高騰していることを指しています。
こちらは、1970年代に起こったオイルショックにならった呼称で、かつてのオイルショックと同じく、世界中で深刻化しています。
ちなみに、現在発生しているウッドショックは3回目です。
1回目は、1990年初頭、マレーシアや北米における天然林保護運動をきっかけに、木材の供給量減少、価格の高騰が起こりました。
また、2回目は2006年頃、インドネシアにおける伐採規制が強化されたことによって発生しています。

ウッドショックの主な原因

ウッドショックが発生した主な原因は、コロナ禍によって以下のようなあらゆる問題が発生したことです。

・労働者の減少
・アメリカ、中国での建築ラッシュ
・コンテナ不足

元々、豊富な木材資源を有するカナダでは、虫害が深刻化していました。
その上、林業労働者が加入する労働組合と、カナダ製材会社との労働条件が噛み合わず、ストライキも発生し、工場の稼働停止、原木供給の減少が起こっています。
そこに追い打ちをかけるように、コロナ禍による労働者の減少が発生し、現在のウッドショックにつながっています。
また、アメリカや中国では、超金利政策による住宅ブーム、コロナ禍による建築ラッシュがあり、こちらが木材の供給量不足を加速させています。
その他、コロナ禍により自宅で過ごす環境となったことで、ネットショッピングなどの利用が増え、世界的な流通の圧迫、コンテナ不足が発生し、日本に木材を運べなくなったことも、ウッドショックの原因の1つとされています。
ちなみに、コロナ禍とは関係ありませんが、2020年に発生したアメリカ・カリフォルニア州の山火事も、ウッドショックに影響を与えているとされています。
この山火事で消失した面積は12,700㎢となっていて、こちらは東京都の5.8倍もの面積を誇ります。

2022年、ウッドショックが再燃

世界的な木材不足が引き起こしたウッドショックですが、実は2021年後半から2022年前半にかけて、徐々にではありますが、木材の流通にも回復傾向が見られていました。
しかし、2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が行われたことで、再びウッドショックは加速してしまいます。
2022年3月、ロシア政府は非友好国に対し、チップや丸太、単板といった木材の輸出を禁止しました。
ロシアにとっての非友好国には、日本も含まれています。
また、ロシアは世界のおよそ2割の森林を有する森林大国であり、こちらからの輸入に頼ることができなくなった日本では、ウッドショックが再燃する形となってしまいました。

ウッドショックの影響

ウッドショックは、一般市民の生活にも大きな影響を及ぼします。
もっとも影響を受けやすいのは住宅価格であり、材料費が高騰することにより、住宅そのものの価格も高騰することは避けられません。
また、影響を受けるのは住宅価格だけでなく、建築の工期に遅れが生じたり、契約してもなかなか住宅が建たなかったりすることにもつながります。
コロナの影響により、新規戸建の住宅売買業は、一時期大きく落ち込みましたが、自宅での時間をより快適に過ごしたいという思いから、ここ最近は順調な回復の兆しを見せていました。
そのような最中でのウッドショックですから、業界としては文字通りショックな出来事です。

ウッドショックはいつまで続く?

ウッドショックがいつまで続くのかに関しては、明確な答えが存在しません。
大手ハウスメーカーの経営者は、「コロナ禍以前の価格には戻らない可能性がある」と予想しています。
住宅需要が高まっているアメリカでは、近年新築住宅を建てる中心世代であるZ世代、ミレニアル世代の人口が増加していて、今後も高い住宅需要をキープすることになれば、木材の価格が元に戻らないという有識者の意見も否定できません。
また、日本国内も決して森林が少ないわけではありませんが、森林面積の約半数を占めるのは保安林です。
その上、林業も縮小しているため、すぐに輸入材をカバーできるほどの国産材が流通するとは考えにくいです。
ちなみに、ウッドショックが発生したことにより、国産材も高騰し始めています。
丸太の価格に関しては、急騰ののち横ばいで推移していて、木材はいまだに高騰基調が継続している状況です。

まとめ

ここまで、世界中で問題視されているウッドショックについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
海外ではコロナ終息の兆しが見え始めましたが、リモートワークの定着による建築ラッシュが継続することで、今後も木材、住宅の価格は高騰することが予想されます。
そのため、マイホームの購入を検討している方は、なるべく早めに住宅メーカー、不動産会社に相談することをおすすめします。

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